【辻語り】 田んぼを守り続けてきた人々の想いを

コシヒカリ

言わずと知れた、美味しいコメの筆頭です

そのコシヒカリは、実は福井県生まれだということを知っていましたか?

おそらくみなさんは、違う県を思い起こしていたかと想います

そのコシヒカリの故郷:福井県のコメ農家を、8月ー9月にできるだけ周った

集積を進める大規模農業法人、中山間地域の小規模農家などそれぞれに課題はある

今回はとりわけ中山間地域、つまりは山が迫る地域について記す

棚田など小さな田んぼが多い中山間地域

集積(数枚の田んぼを一つにまとめて効率化を図る)することが物理的に難しい

当然のことながら手間がかかり、高齢者が農業を続けることをためらう

平野の田んぼと違い、鳥獣害との闘いは想像を絶して、心折れる日々

集積を促す国の政策も良いが、家族経営の小規模農家の支援も力を入れなければ、本当に中山間地でコメを作る人はいなくなる

と、過疎地で農業を営む農家が切実に語ってくれた

近年はこれらに加えて猛暑対策にも頭を痛めている

まずは渇水により、こんな山でも水の確保が難しくなっている

高温障害で乳白色になってしまった多くのコメを見せていただき、絶句だ

私は、中山間地でのコメ作りの苦しみが、痛いほどわかる

私もまた、昨年まで暮らした長野県泰阜村という山岳地帯で、30年間コメ作りをしてきたからだ

山岳地帯における気の遠くなるような水の確保作業や鳥獣害対策、育苗作業や草刈り、地域住民との合意形成、これらに忙殺される日々

イノシシに入られて全滅し、大粒の涙を流した年もある

コンバインを初めて運転した

なんと効率的なのだろうと感動だ

それもそのはず、私は30年間、稲刈りは手刈り&バインダー、コメの感想はハザがけ(天日干し)だったから

私にとっては、物珍しさではなく、手間暇を一気に消滅させた感激なのだ(その感激は写真の笑顔を見てもわかるだろう)

なるほど、こうやって機械化されてきたんだな、と当事者として納得

課題、宿題をたくさんいただいた

国会では、党の農林水産の政策部会に参加し続けている

同僚の農水委員(衆議院)とも共有して、政府を質していく

条件不利地帯で、どれだけ苦しい想いをしてでも田んぼを守り続けてきた人々の想いを、伝えなければならない

それにしても、コンバインを操る顔、自分で見ても嬉しそうですね笑

2025年9月14日    つじ英之

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